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要介護3

80代男性

暴言・暴力行為が見られる認知症の方のご入居事例

〈ご本人さま〉 80代 男性 要介護3/ご家族さまと同居(娘さまご夫婦と三人暮らし)
〈ご家族さま〉 娘さまご夫婦
〈入居老人ホーム〉 認知症対応型グループホーム(京都市内)

在宅介護の限界とご相談のきっかけ

80代の男性はアルツハイマー型認知症で要介護3。

もともとは穏やかな性格でしたが、病気の進行とともに、
気に入らないことがあると大きな声で怒鳴る
介助中に手を振り払って叩いてしまう
コップやリモコンを投げてしまう
といった暴言・暴力行為が見られるようになりました。

ご本人さまは自分が何をされたのか分からない不安から強く拒否してしまうことも多く、娘さまご夫婦は「お父さんも本当はこんなことをしたいわけじゃないと分かっていても、怒鳴られたり叩かれたりすると、心も体もどんどんしんどくなっていく」と、在宅での介護に限界を感じるようになりました。

それでも「できれば最後まで父のことを見届けたい」というお気持ちは強く、どうすればよいか悩まれた結果、ご紹介を通じて当センター希へご相談がありました。

 

暴力行為への不安と、施設選びのポイント

ご相談時の主な不安は次の3点でした。

  1. 暴言や手が出てしまうことで、受け入れてくれる老人ホームがあるのか
  2. 職員さんに迷惑をかけてしまうのではないか、断られてしまうのではないかという不安
  3. 家族としても限界を感じている一方で、「見放してしまう」ような気持ちになり、罪悪感が強いこと

当センター希では、まずご家族さまと時間をかけて、

  • どのような場面で怒りや不安が強くなるのか(入浴・着替え・就寝前など)
  • 暴言・暴力行為の具体的な頻度や内容
  • これまで在宅で工夫してこられた対応(声かけの仕方・時間帯の調整 など)

を丁寧にお伺いしました。そのうえで、

  • 認知症ケアに力を入れていること
  • 暴言・暴力行為を「その方の症状の一部」として理解し、職員研修を行っていること
  • 少人数で、落ち着いた環境の中で生活できること

といった点を重視し、認知症対応型グループホームを中心に候補を絞り込みました。

 

当センター希で行わせていただいたサポート

1.状態の整理と、施設側への事前情報共有

当センター希では、医師の診断内容やお薬の状況、ご家族さまから伺ったエピソードをまとめ、どの場面で行動が出やすいのか、どうすると落ち着かれやすいのかを整理したうえで、施設側に事前共有しました。

これにより施設側も、
どのようなケアの工夫が必要になりそうか
職員体制として無理がないか
を事前に検討したうえで、受け入れ可否を判断できるようになりました。

 

2.見学・面談への同行

見学当日は、ご本人さま・娘さまご夫婦とともに当センター希の相談員が同行し、
少人数の家庭的な雰囲気かどうか
職員さんが認知症の行動・心理症状(BPSD)にどう向き合っておられるか
これまで「怒りやすい」と言われていた入居者さまに、どのように関わってこられたか
などを、施設長や現場職員の方に具体的に伺いました。

また、ご本人さまとの顔合わせの際には、いきなり大勢で囲むのではなく、落ち着いた環境で少人数から関係を作っていくことなども相談しながら進めました。

 

3.ご入居当日のフォロー

入居当日も当センター希でご自宅からグループホームまでの移動に同行し、新しい環境でご本人さまが混乱されないよう、職員さんと情報を共有しながら慎重に立ち上げを行いました。

 

入居後の変化とご家族さまのご様子

入居後、数週間は新しい環境への不安から、怒鳴り声が出る場面もありましたが、
決まった職員が中心となって関わる「顔なじみの関係」
声を荒げそうな場面では、あえて時間をおいてから再度声をかける
本人の好きな話題(若い頃の仕事・趣味など)を挟みながら、ゆっくりペースで介助を行う工夫
により、徐々に暴言・暴力行為の頻度は少なくなっていきました。

ご本人さまも落ち着いている時間が増え、好きな音楽を聴いたり、少人数でのレクリエーションに参加される姿が見られるようになっています。

 

ポイント

● 暴言・暴力行為は、性格が悪くなったのではなく、認知症に伴う不安や混乱、環境とのミスマッチから生じる症状(BPSD)であることが多くあります。

● 事前に「どの場面で行動が出やすいか」「どうすると落ち着かれやすいか」を整理し、老人ホームとしっかり共有してから入居調整を進めることが重要です。

● 認知症ケアに力を入れているグループホームや有料老人ホームでは、行動・心理症状に対する関わり方の工夫や職員研修を行っているところも多く、ご家族さまだけで抱え込まず、専門職と一緒に支える形を選ぶことが、ご本人さま・ご家族さまの安心につながります。

 

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