〈ご本人さま〉 70代 男性 要介護2/賃貸マンションでお一人暮らし
〈ご家族さま〉 ご親族とは疎遠(ご兄弟はいずれも遠方・高齢)
〈入居老人ホーム〉 サービス付き高齢者向け住宅(京都市内/身元保証会社の利用可)
頼れる身内がいないことが、不安の一番の原因に
70代の男性は、長年お勤めをされたあとに独身のまま退職され、京都市内の賃貸マンションでお一人暮らしを続けてこられました。
足腰の衰えとともに要介護2となり、ヘルパーやデイサービスを利用しながら在宅生活を続けていましたが、
- 転倒が増えてきたこと
- 調理や買い物が負担になってきたこと
- 夜間の体調急変があった際に、誰も気づいてくれないのではという不安
から、ケアマネージャーさまを通じて「老人ホーム入居も考えないといけないかもしれない」という話になりました。
ただ、ご本人さまには配偶者・お子さまはおらず、兄弟も遠方で高齢。
「施設に入るにも身元保証人が必要と聞いているが、頼める人がいない」
「こんな状況だと、そもそも入居させてもらえないのではないか」
という不安が強く、老人ホームのパンフレットを手に取っても、一歩を踏み出せずにおられました。
そのような中で、ケアマネージャーさまから当センター希をご紹介いただき、
「身元保証人がいない状態でも、何か方法があるのか知りたい」とご相談がありました。
身元保証人に関する不安と、ご本人さまのお気持ち、ご相談時の主な不安は次のような点でした。
- 入居の際に、誰を身元保証人として書けばよいのか分からない
- 契約だけでなく、緊急時の連絡先や、医療同意・退去・お看取り後の事務などをどうするのかが心配
- 身寄りがないということを施設側にどう伝えればよいのか、断られるのではないか、迷惑だと思われるのではないかというお気持ち
お話を伺う中で、ご本人さまからは「できれば、誰かに迷惑をかける形にはしたくない。でも、もし倒れたときに誰も分からない、というのも怖い。」という、正直な胸の内をお聞かせいただきました。
当センター希で行わせていただいたサポート
1.現状の整理と、利用できる仕組みのご説明
まず当センター希では、
- ご本人さまのご家族状況(ご兄弟のご年齢・ご関係)
- これまで連絡を取られてきたご友人の有無
- 「将来のことを誰に頼みたいか」というお気持ち
を一つひとつ整理しました。
そのうえで、行政の相談窓口(地域包括支援センター・成年後見制度 など)、民間の「身元保証・生活支援・死後事務」を扱う会社
といった、身元保証人がいない方でも利用できる仕組みがあることをお伝えし、メリット・デメリットや費用イメージについてご説明させていただきました。
2.身元保証会社との連携・面談調整
ご本人さまは「できれば身内には負担をかけたくないので、専門のところにお願いした方が安心かもしれない」と希望され、当センター希から、高齢者の身元保証や緊急時対応・死後事務委任などを行っている民間の身元保証会社をご紹介しました。
その際、ご本人さまが一人で説明を聞かれても不安にならないように、難しい契約内容や専門用語を、第三者の立場から整理できるように、当センター希職員も、身元保証会社との面談に同席しました。
面談では、
- 入居契約時の保証人
- 緊急時の駆けつけ・医療同意のサポート
- 万が一お亡くなりになった後の、施設退去や遺品整理・葬送に関すること
など具体的にどこまでお願いできるのかを、ご本人さまと一緒に一つずつ確認しました。
3.「身元保証会社利用可」の老人ホーム選びと事前調整
次に当センター希では、身元保証会社を身元保証人として受け入れているサ高住・有料老人ホーム、おひとりさまや身寄りの薄い方の受け入れ実績がある施設を中心に情報収集を行い、候補を絞り込みました。
そのうえで各施設には事前に、
- ご本人さまのご家族状況
- 身元保証会社と契約に向けて動いていること
- 緊急連絡先・日常連絡先の分け方のイメージ
などを共有し、入居時の書類の書き方や、役割分担についても確認しました。
4.見学同行とご入居までのフォロー
見学当日は、ご本人さまと当センター希職員で施設を訪問し、職員の雰囲気、同年代の入居者さまの生活の様子、おひとりさまでの入居実績や、その方々への関わり方などを確認しながら、ご本人さまがここなら自分もやっていけそうだと感じられるかどうかを丁寧に見ていきました。
最終的には、
- 身元保証会社を正式な保証人・緊急連絡先として登録できること
- 日常の相談ごとは、施設職員+身元保証会社で連携できること
- お看取りまでの方針が明確だったこと
を決め手として、京都市内のサービス付き高齢者向け住宅へのご入居が決まりました。
入居当日も当センター希で施設までのご送迎と初回オリエンテーションへの同席を行い、新しい環境への不安が少しでも和らぐようフォローしました。
入居後の変化とご本人さまのご様子
ご本人さまは職員や他の入居者さまと少しずつ打ち解け、談話スペースでテレビを見ながら世間話をされる時間も増えています。
「頼れる身内がいない」という不安が、「何かあったときに相談できる人・仕組みがある」という安心に少しずつ変わっていかれました。
ポイント
● 身元保証人がいないから施設には入れないとあきらめてしまう前に、行政の制度や民間の身元保証サービスを含めて一緒に選択肢を整理することが大切です。
● 身元保証会社を利用される場合は、どこまでの範囲を任せるのか、緊急時・日常時の連絡体制、老人ホーム側の受け入れ条件を事前に確認し、施設・身元保証会社・ご本人さま(必要に応じてご親族)で役割分担を明確にしておくことが安心につながります。
● 当センター希では、身元保証人がいない、頼みにくい方のご相談、身元保証会社や関係機関との連携・面談同席、身元保証会社利用可の施設の情報収集・見学同行・入居当日のフォローを通じて、おひとりさまや身寄りの薄い方のご入居もサポートさせていただいております。